はちみつ

はちみつ

たいへん貴重な100%熊本県産

はちみつとは

はちみつとは

はちみつは、ミツバチが花から集めてきた蜜を一度体内の酵素で消化し、巣に貯めたものです。琥珀色のトロリとした液状で、とても甘く栄養価の高い食品です。
花の種類によって、色や香りが異なります。昔からよく知られているのは「レンゲ蜜」。上品でくせがなく、昔から親しまれているはちみつです。
全国でも有数のみかんの産地である熊本では「みかん蜜」がよく採れます。レンゲに比べると少し酸味があり、さっぱりとしてフルーティーな味で、女性に人気があります。他にも「はぜ蜜」や、秋には「そば蜜」「栗蜜」などを採取する養蜂家もあります。

はちみつが出来るまで

  • 花蜜を集めます

    ミツバチの社会は一匹の女王蜂を中心に、約3~5万匹の働き蜂と約100~2500匹の雄蜂によって構成されています。その中で蜜を集めるのは働き蜂だけです。一匹の働き蜂が集める蜜の量は、多くても1回に50mgくらいで、彼女たちは自分の体重100mgの半分の重さの蜜を抱えて1日に10回以上も空を飛びます。1kgの蜜を集めるためには、2万回以上の空を飛ばなくてはならないというわけです。

    花蜜を集めます

  • 花蜜からはちみつへ

    働き蜂が花から採る花蜜は砂糖水と同じような物です。これを蜜を集めに出ていった働き蜂は体内(蜜嚢=人間の胃に相当する場所)に吸い込み、巣に帰ると口移しで巣の中にいる働き蜂に渡します。受け取った働き蜂は、これを口で薄く伸ばしながら、羽で風を送って水分を蒸発させます。20分程度で60%くらいになります。(巣に持ち帰った花蜜の濃度は40%くらい)これを更に熟成させ80%の濃度に完熟すると、いよいよはちみつの出来上がりです。出来上がったはちみつはロウの蓋で密封して貯蔵しておきます。

    花蜜からはちみつへ

  • ※参考:ダンスで伝える情報

    働き蜂が花から蜜を集めて帰ると、巣の中で尻ふりダンスを踊り始めます。
    ダンスの軌道は八の字を描き、周りの仲間は一緒に踊ります。ダンスが語る”言葉”を覚えた仲間たちは次々と巣箱を飛び出し、教えられた場所にある花を見つけるのです。この”言葉”を解読したドイツの科学者カール・フォン・フリッシュはその功績でノーベル賞をを受賞しました。

    参考:ダンスで伝える情報

はちみつの性質

浸透性

はちみつの主成分の糖質はほとんどが単糖類であるブドウ糖と果糖が中心です。砂糖などの多糖類を主成分とした甘味量と比べると構造が単純で、これ以上分解される必要がなく、飲めば短時間で腸壁から吸収されて血管の中に入り込みます。このように浸透性が高いので、体力の落ちた病人やお年寄りには負担がかかりにくく、身体に優しく吸収されます。

保水性

はちみつには、水分を保ち蒸発を防ぐ性質があります。ケーキに砂糖の代わりにはちみつを使えば、日が経ってもしっとりとして堅くなりにくくなります。これははちみつの持つ保水効果によるものです。

殺菌力

細菌学者のW・Cサケット博士が、蜂蜜の殺菌力を調べるために、蜂蜜に細菌を混入するという実験を行っています。それによると、赤痢菌は10時間以内で、パラチフス菌は24時間以内、腸チフス菌は48時間以内に死んでしまったそうです。

結晶

採取してすぐの蜂蜜はサラサラしており、透明度も高いです。
約半年~1年、気温が15度以下になり、寒暖差が出てくるとだいたいのはちみつは結晶します。
‘だいたい’というのは、蜜源によって結晶しやすい蜜としにくい蜜があり、結晶の状態もまちまちだからです。はちみつの主成分はブドウ糖と果糖ですが、結晶の原因になるのはブドウ糖で、ブドウ糖の多く含まれるはちみつは結晶しやすいと言うことになります。この結晶作用ははちみつの物理性による物ですので、品質や栄養素の変化変質ではありません。
※例えば、ブドウ糖の多い菜の花の蜜は採れてすぐに結晶しますが、果糖の多いレンゲの蜂蜜は結晶しにくいという具合です。

■ こんな時にはちみつは結晶しやすくなります

・はちみつの中の天然ブドウ糖が果糖より多い場合
・外気温が15~16℃以下になって、気温の寒暖差が激しくなった時
・置き場所、室温、日射の状況が頻繁に変化する場合

■ 結晶したはちみつを液状に戻すには

・50℃以下のお湯でゆっくりと湯煎します。
・お鍋などにお湯を張って、あらかじめ蓋をはずしておきます。(天然のはちみつは酵素が生きているので蓋をしたままで湯煎すると発酵して蓋が飛ぶことがあります)容器を、直接鍋底にあたらないようにお皿などで間を取り、結晶が溶け出したらスプーンなどでかきまぜながら溶かすと、綺麗に液状に戻ります。(高い温度で湯煎するとビタミンや酵素、その他の熱に弱い有効成分が破壊されます。
※発泡スチロールなどの保温性が高い容器を使うとお湯が冷めにくく簡単です。
※少量で湯煎すると短時間で終わります。

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はちみつの主な成分と種類

はちみつの成分

はちみつには豊富なビタミンやミネラルなどの栄養素が含まれています。

  1. 01. 水分
    はちみつの最適水分量は20%以下(国産はちみつには23%以下)
  2. 02. 糖分 ※はちみつの主成分で75~79%を占める
    • ● グルコース(ブドウ糖)
    • ● フラクトース(果糖)
    • ● スクロース(蔗糖)
    • ● マルトース(麦芽糖)
    • その他
  3. 03. タンパク質 ※1%以下の微量で検出
    • ● ロイシン
    • ● ヒスチジン
    • ● アラニン
    • ● メオチン
    • ● アスパラギン酸
    • その他22種
  4. 04. 各種ミネラル
    • ● カルシウム
    • ● 塩素
    • ● 銅
    • ● 鉄
    • ● マグネシウム
    • ● マンガン
    • ● リン
    • ● カリウム
    • ● ケイ素
    • ● ヨード
    • ● ナトリウム
    • ● 硫黄
    • ● アルミニウム
    • ● ホウ素
    • ● リチウム
    • ● ニッケル
    • ● チタン
    • ● クロム
    • ● 亜鉛
    • ● ケイ酸
    • など27種
  5. 05. ビタミン
    • ● ビタミンB1
    • ● ビタミンB2
    • ● ビタミンP
    • ● ニコチン酸アミド
    • ● バントテン酸
    • ● ビタミンB6
    • ● ビタミンH
    • ● ビオチン
    • ● 葉酸
    • ● ビタミンC
    • ● ビタミンK
    • ● コリン
    • など
  6. 06. 酵素 ※はちみつの持つ酵素は80種以上
    • ● インペルターゼ
      (サッカラーゼ)
    • ● アミラーゼ
      (ジアスターゼ)
    • ● ホスファターゼ
    • ● カタラーゼ
    • ● マルターゼ
  7. 07. その他の成分
    • ● コリン

はちみつの種類

はちみつは花の種類によって、味・香り・色が異なります。

■ レンゲ

最もくせが無くどんな料理にも合います。優しい香りと上品な味が特徴で、特に日本では人気の高いはちみつです。近年レンゲの花の減少と害虫の影響で採蜜量も少なくなり、希少価値も高くなっています。

■ みかん

みかんの花から採れるはちみつ。色はやや黄色みを帯び、みかんの果肉に似た独特の風味があります。デザート類や果物、サラダなどに最適です。

■ 菜の花・れんげ

香りや味に少々くせがあります。バーベキューソースやスパイスを利かせた濃厚な味の料理向きです。

■ ヘアリーベッチ

和名を「ビロードクサフジ」と言い、藤の花に似た紫色のマメ科の植物です。野原や畑のあぜ道に咲いています。味はレンゲとよく似ていますが、比較的あっさりとしています。

■ 百花

季節に応じた野に咲く色々な花の蜜から出来たはちみつです。採れた土地土地で味も風味の違いも楽しめます。

はちみつの使い方

  • 毎日の食生活に

    はちみつには整腸作用があり、腸の中の雑菌を抑え、善玉菌であるビフィズス菌を増やします。はちみつをたくさん消費する国は、胃ガンの発症が少ないという報告もあります。

    ダイエットに

    はちみつ100gあたりのカロリーは294kcal。同じ量の砂糖と比べると1/3程度少なくなります。更にはちみつはそのまま素早く消化吸収され、エネルギー源として消費されるため、ダイエットに最適の食品です。

    はちみつの使い方

食べても塗っても

はちみつは食べて良いばかりではなく、肌や髪などにコスメ的な感覚でもお使いいただけます。ミネラルが豊富に含まれ、保湿効果も高いので顔や髪にパックとして使用すると美顔・美髪効果も期待できます。乾燥して荒れた唇に、はちみつを塗って一晩おくなどしても使えます。また、抗菌、抗炎症作用が認められるため、傷口や火傷などに使う国もあります。

はちみつの使い方のご紹介

・パンに塗る
・コーヒーや紅茶に砂糖代わり
・果実酒の氷砂糖の代わり
・生ジュースに加える
・はちみつレモン
・ブランデーやウィスキーなどにお好みで
・牛乳に混ぜて
・ヨーグルトに混ぜて
・お菓子作りに
・照り焼きに
・ご飯を炊く時に少し入れるとふっくらつやつやに炊きあがります

※その他お好みで色々な用途でお使いいただけます。

はちみつの豆知識

はちみつは紅茶に入れるとなんで黒くなるの?

紅茶などには「タンニン」と呼ばれる色素成分が含まれていて、これがはちみつの中に含まれる鉄分と反応すると「タンニン鉄」という物質に変化し、はちみつの中のタンパク質に付着して黒い沈殿物を形成します。これが「紅茶が黒くなる」原因です。これらの物質はいずれも人体には全く無害なミネラル成分です。レモンの輪切りを入れると、タンニン鉄が分解され元に戻り紅茶の黒ずみは消えます。

幼児は食べたらいけないの?

はちみつは自然のもので、その中にはボツリヌス菌の芽胞が混入している場合があります。この菌の芽胞は、大人の酸性に保たれた消化器官の中では発芽できませんが、8ヶ月未満の新生児のように未完成な腸内では発芽する可能性があると考えられています。これは非常に稀なケースで国内での事例はありませんが念のために1歳未満の乳児にはたべさせないように警告されています。なお、加熱により消滅しますので、はちみつを使った料理などは影響ありません。

バーモント民間療法

アメリカのバーモント地方は健康なお年寄りが多く、その理由ははちみつとリンゴ酢にあると言われています。この地方の人々は、毎日はちみつを茶さじくらいのスプーン3杯程度にリンゴ酢を1杯加えた物を水またはお湯で薄めて1日5~6回飲む週間があります。このことが「バーモント民間療法」として世界に広く知られています。

ハネムーンの由来

古代ゲルマン民族の風習に「ハネムーン」の起源があります。「HONEY MOON(ハニームーン)」、つまり新婚から1ヶ月の間はちみつで作ったお酒‘蜜酒’を飲む風習がありました。この期間が「ハネムーン」だったという訳です。このように、養蜂とはちみつは古代から人間の生活に結びついていたようです。